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メタルギアサヴァイブの真髄を知らないままレビューを書いてしまった懺悔をする

 概ね一年前、このような記事を書いた。当時めちゃくちゃに叩かれていたメタルギアサヴァイブを肯定的に書いたレビューで、そこそこの反響と評価を頂けた。ほんの少しではあるものの、メタルギアサヴァイブの汚名を雪げたと思っている。発売からもうすぐ一周年になろうとしているこのタイミングで、再度メタルギアサヴァイブの記事を書かねばならないという信念を震わせることとなった。

 その理由を説明するために、私は一度このBlog、上記記事を読んでくださった皆様に謝罪をしなければならない。

 私はメタルギアサヴァイブの真髄を知らないまま、あの記事を書いてしまった。

 本当に申し訳ない。私はメタルギアサヴァイブの表層部分をなぞって面白いと思ってレビューを書いていた。それは間違いだった。メタルギアサヴァイブの真の面白さは、もっともっと奥深いところにあったのだ。それがようやくわかった。今回の記事はそれを解説することに尽力する。メタルギアサヴァイブがどのようなゲームであるのか、少しでも理解して頂ければこれに勝る喜びはない。


 メタルギアサヴァイブは大きく2つのモードが存在する。一人用のシングルプレイモードと、オンラインで協力するCoopモードだ。両方ともセーブデータは共通で、シングルで素材を集めたりレベルをあげてCoopに挑戦というスタイルが一般的だ。Coopで高得点を獲得すれば新しい武器や防具、ガジェットのレシピが手に入る。難易度はイージー、ノーマル、ハード、エクストリームの四段階で、エクストリームの難易度は尋常ではない。最高レベルに上げたキャラクターでも立ち回りを間違えたら、あっという間に敵ゾンビの餌になること必至である。

 Coopモードで協力する場合、防衛拠点を次々に現れる敵ゾンビから制限時間の間必死で守るゲームになるのだが、これをシングルプレイで確保した有刺鉄線のフェンスや、自動で敵を屠るマシンガンタレットを設置していくこととなる。敵ゾンビは制限時間内でどんどんと現れるが、そのまま守るだけでは最高ランクを獲得することはできない。防衛拠点で「加速」を行うことでようやく最高ランクを狙えるようになるが、加速をすると敵ゾンビがでてくる上限が増える。さらには一発でも拠点が攻撃されるとその加速はリセットされてしまう。再度加速を行うには、敵ゾンビを倒したときに出てくるエナジーを消費する必要がある。このエナジーは加速の他、弾薬の補充、防衛拠点装備の召喚、そして一発逆転メタルギアRAYの召喚にも使うことができる。メタルギアRAYを召喚した場合、マップを埋め尽かさんばかりにいたゾンビ共を水圧カッターでなぎ倒す雄姿を見ることができる。無駄遣いは厳禁だ。

 イージーやノーマルでプレイする場合は話はさほど難しいものではない。敵が現れるから手持ちの武器で倒し、別ルートで現れる敵はフェンスなどのガジェットで食い止めておく。エナジーが溜まったタイミングで採掘の加速をかけ、場合によってはメタルギアRAYを呼んでその雄姿を愉しめばよい。一人でも良いが、クイックマッチやフレンドで集まった複数人プレイならわちゃわちゃしているだけでも楽しめるはずだ。

 そして難易度ハードもマッチングして上級者と一緒にプレイすることができれば、そこまで難しいことはない。足手まといにならないようにできる範囲で敵を倒し、フェンスを張っておけばSランククリアは目前だ。
 そう、Sランククリアは可能なのだ。マッチングすれば。

 私が完全に見落としていたのはこの点だった。私が今までプレイしてきたメタルギアサヴァイブの殆どは、クイックマッチやフレンドの招待を使った複数人によるCoopモードだったのだ。そして何の気なしに、一人でこのCoopモードのハードをプレイしたところ、衝撃を覚えた。

 このゲーム、Coopモードのハードを一人でプレイした時全く別のゲームに変わるのだ。それは頼れるものは己自身のみ。厳しく険しい「サヴァイブ」の世界だった。敵の出現箇所を予測し、食い止める箇所を見定めガジェットを設置しなければならない。そのガジェットもただフェンスを置いただけではすぐに破られてしまう。フレイムトラップと組み合わせることでフェンスを攻撃するゾンビたちを焼き尽くしたり、フェンスの向こうにマシンガンタレットを設置してなぎ倒すのも良いだろう。デコイを用意して敵の気を反らすのも有効だし、強敵が出てくる場所には予め可燃性ドラム缶を設置しておき、出現と同時にハンドガンで撃つのもよい。C4を相手めがけて投擲してもよい。それらのガジェットはすべて有限だ。如何にどれをどこに設置するか考え抜かなければならない。思慮なしに置いても現れる敵ゾンビたちを食い止めることは不可能だ。

 そう、メタルギアサヴァイブは如何にガジェットの性能を発揮しうるか、考え、事前準備で装備を整え、実戦ではリアルタイムで状況を動かしていくゲームなのだ。エリアによって有効な戦略は変わっていく。仲間なしで一人で対処するためには絶対にガジェットを使わざるを得ない。さあ頭を使え。手持ちのガジェットの組み合わせの有効利用を探すのだ。ダンボールフェンスは敵の移動方向を変える。ならば崖に誘導したら? その崖の下にフレイムトラップを仕掛けたら? 空気砲は相手を吹き飛ばすがノーダメージだ。ならばその吹き飛ばす先にスパイクボールを設置したら? ガジェットには耐久力が設定してあり、ゾンビの攻勢とともに減っていく。マップを駆け回りながらどのガジェットが壊れそうか見極める必要がある。

 眼の前の敵ゾンビを手持ちの武器でなぎ倒していくのは楽しい。しかしそれに夢中になって、他のルートから侵攻されているか、マップを常時確認しておかなければならない。フェンスが突破された? 予備のフェンスはあるか? なければ手持ちの素材でつくることはできるか? そもそも貼り直す余裕はあるか? とっておきのフレイム弾を込めたショットガンでなぎ倒したほうがいいか? 秒の判断が戦いの行方を左右する。もしその判断に失敗して拠点を攻撃されてしまった場合……あえて採掘中止に割り切ったほうが、高ランクを維持したまま終わることもある。耐久力がゼロになってしまったら、どんなに良いところに行ってたとしてもDランクだ。今まで消耗した素材とガジェットと弾薬は帰ってこない。まるきりの無駄だ。撤退してBランクを維持できれば、そこそこの貴重素材が獲得できて黒字になる可能性が高い。撤退は恥ではない。

 もし自分の編み出した戦術がすべてうまく行き……思うがままに戦場がコントロールできてSランクが取れた時、その喜びは形容し難い。私は未だ途上で、エクストリームソロは手も足も出ない。最上位ランクのエピック装備を持っているが、このゲームは武器・防具を揃えたところで勝てるゲームではない。とにかくガジェットの利用方法の最適化を突き詰めるゲームなのだ。

 ここまで到達するにはそもそもシングルプレイのクリアと、その後の隠しボス退治、ベースキャンプ採掘の掘り進みとかなり長い道のりとなる。気軽に「是非プレイして欲しい」といえるプレイ時間の長さではない(まっすぐ進んでも概ね40-50時間と、リアル日数2週間ほどが必要になるはず)。その上で言わせてもらいたい。「このゲームは是非プレイして貰いたい」。

 もし貴方がこの領域に到達する前にくじけそうになってしまったら、迷わず他の人を頼ってほしい。このゲームには貴方に手を差し伸べる「キャプテン」たちがいるのだから。